3万円で作る素敵ボビー

THE PHILADELPHIA EXPERIMENT
監督：スチュワート・ラフィル    
音楽：ケン・ワンバーグ    
出演：マイケル・パレ、ナンシー・アレン、ボビー・ディ・シッコ、エリック・クリスマス、ルイーズ・ラサム、キーン・ホリデイ、ジョー・ドーシー
１９８４年　アメリカ映画

第二次世界大戦中に行われたと言われる謎の「フィラデルフィア計画」をモチーフにしたタイムスリップもの。
もともと製作総指揮を手掛けたジョン・カーペンターが監督もする予定だったようですが、「アドベンチャー・ファミリー」シリーズのスチュワート・ラフィルに代わっています。
そのせいか、中盤がメロドラマのようになってしまっています。
この辺がちょっぴり残念な出来栄えですが、全体的に観れば「ファイナル・カウントダウン」と並ぶB級テイストなタイムスリップSFと言えるでしょう。
ストーリーは、米軍が駆逐艦敵のレーダーから軍艦を消し去る実験を行ったところ、
駆逐艦エルドリッジ号は実際に忽然と姿を消してしまい、再び姿を現した時には
乗組員２人が行方不明となり、多くの船員があり得ない形で死傷していました。
行方不明になった２人の方は、１９８４年のネバダ砂漠にタイムスリップしてしまい、
たまたま出会った女性と共に帰還する方法を模索しますが、
二度目の実験で出来た巨大な時空の裂け目によって人類に存亡の危機が迫る・・・というお話。
街角にレンタルビデオ店が出来始めたころ、「死霊のはらわた」と共に結構な回転率で貸し出されていたように記憶しています。
この映画、１９９３年に続編が製作されていますが、おっさんは未見です。

音楽は、ケン・ワンバーグ。
テーマ曲は、ジェリー・ゴールドスミスの劇伴にソックリ。
劇中のスコアも、ゴールドスミスのスコアによく出てきそうな管楽器の音がチラホラ。
演奏もナショナル・フィルハーモニック・オーケストラだったりで、
総じてゴールドスミスのスコアに激似。
でも決して憎めないのが不思議。
ゴールドスミス・ファンには、既視感満点の微笑ましいスコアとなっています。
録音のせいでしょうか、所々なんとなく息子のジョエル・ゴールドスミスの「ムーン４４」を連想させる瞬間もあります。
サントラは、公開当時に米RhinoレーベルからLPが発売され、
その後ベルギーのPrometheusレーベルから２度CD化されていますが、
LPとCDで曲のタイトルが違い、CDの方が１曲多い内容になっています。
２度目にリリースされたCDはリマスターされているようですが、
あまり音質は良くありません。
CDの方は、未公開作品「謎の黄金鉱脈」（1982年　チャールトン・ヘストン監督・主演）とのカップリング仕様になっています。

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