発売日に買ってクリアするのに6日かかった。
クリアタイムは30時間10分
ゲーム内での経過日数は177日ぐらい
このゲームの感想は「サバイバルと言う名の面倒な作業ゲー」と言ったところか。
雰囲気やノリはダンガンロンパに似ているが、ストーリーは全体的に重くシリアスで、性的な描写(直接の描写はないが下ネタが多い)やエグいシーン、胸糞悪くなるような展開も多めである。エンディングは一応感動はできるし終わり方としては悪くないと思うが、ベストエンドとは到底言えないのでトゥルーエンドが欲しかった。
終盤は難易度Ⅱでも結構苦しく、ストーリーを重視するために難易度をⅠまで落としてしまった。ゲーマーとしては情けないが、社会人にそんな面倒なプレイをしている余裕はないので・・・。難易度Ⅲ以上ははっきり言って苦行レベルであるため余程時間や精神力に余裕がない限り、難易度はⅡ以下を推奨する。ゆとりゲーマーは途中で投げ出す可能性すらある。
このゲームのスクリーンショットを撮りたかったが、チャプター2までしかシェアは許されていないためほとんど画像は撮れなかった。
【基本事項】
・ジャンルはノンストップ残機サバイバル
RPGであり、マス目に沿って移動する。カメラ視点は1人称でありキャラのアクションは一切見れない。この辺は不思議のダンジョンシリーズに似ているが、ノンストップであるためターン制ではなくリアルタイムで行動し攻撃もする。敵は隣接していても方向転換する時に隙ができるため横か後ろに回り込むようにして攻撃すれば大抵は倒せる。まあもっとも、それだけでクリアできるほど甘くはない。詳しくは戦闘面で後述する。
・ストーリーとしては、8人のキャラが何故か孤島で目覚めるが、ガレージにあるテレビ(何故かコンセントなしで電源が付く)のキャラによると、この8人以外は絶滅したらしく、サバイバル生活を送りながら人類再生のミッションを遂行しようというもの。このキャラたちはクローン人間であり、エクステンドマシンという装置を使えば何度でも復活できるが1人を除いて2週間程度しか生きられず、また子供も産めないようにできている(出来ても生きられない)。
何故人類が絶滅したのか?
何故この8人しかいないのか?
何故クローンになったのか?
何故老化のスピードが速すぎるのか?
誰が黒幕なのか?この8人の中にいるのか?
ストーリーを進めるにつれてそういった謎が明らかになっていく。
・キャラは8人いるが、パーティーは4人で組むことになる。各キャラで能力やスキルは若干違うが大差はないので好きなキャラで進めるのもいい。残った4人は率直に言うと荷物持ちの係である。パーティーメンバーは荷物の重量の許容を超えるとその場から動けなくなるが、他の4人に荷物を持たせるとどれだけ重かろうが運んでくれる。やれば分かるが荷物の管理は非常に重要であり、また非常に面倒でもある。
【サバイバル面について】
①食料
腹が減ると不思議のダンジョンシリーズのようにHPが自然減少するようになるので食料の確保は必須。しかしキャラによって好き嫌いが違ったりアレルギーがあったりするためその把握がまず面倒。というか覚えられない。動物を狩ると肉が手に入るし設備を作れば調理することもできる。畑ができると時間経過で野菜や果物が自動的に栽培される。
②ストレス
重量制限ギリギリの状態で移動したり嫌いな物を食ったりするとストレス値が上がる。
水を飲んだり好物を食うと下がる。
③便意
時間経過や、食料と水を消費した場合そのキャラの便意が上がるというリアルシステム。
トイレを使えば解消するが、汚いトイレだとストレス値が上がってしまう。空のペットボトルを使用しても便意は下がる。
我慢できなくなるとその場で漏らしてしまい悪臭状態になるのだが、どうせ孤島だしその辺でしろよと言いたい。
悪臭の状態異常は就寝すれば治る。
④寿命
デフォルトでは13日しか生きられない。特定のキャラのみ老化現象が起きないが、それ以外は時間経過でマップ移動したとき日付が変わり、寿命を迎えた場合はその場で死亡する。死んで強くなるボーナスによってこの寿命は17日ぐらいまで伸びる。自分の年齢によって持てる荷物の重量やHPなどのステータスが変化する。当たり前だが青年期が一番強い。
ダンジョンのボス部屋の扉は全員が生存している状態でなければ入れず、ダンジョンを進む途中で誰かの寿命が尽きると拠点まで戻る必要があるので面倒。それにしてはダンジョン中のストーリーパートでは死んだキャラも普通に会話に参加しているので矛盾を感じる。
ボス部屋に行きたい場合、就寝のコマンドを選んで寿命間近のキャラをわざと死なせなければならないという状況も存在する。それによって無駄に日数を経過させることになってしまった。つまり寿命の調整という名の作業ゲーである。
死んで生き返れば空腹度・便意・ストレス・状態異常は解除されるので困ったらとりあえず死んどけ・・・といったプレイングになるが、死ぬと所持していたアイテムがその場に散らばるためそれを拾うのも面倒。ちなみにマップ移動先でキャラが死んでアイテムをぶちまける時、そこが狭い場所だとアイテムが消滅する場合がある。これで威力の高い剣が消えてしまった。カギなどの重要なアイテムはなくしたり落としたりすることはないが、「今日が寿命です」というようなメッセージはあまり出ないし、どのタイミングで日付が変わるか分からないため、気付いたら誰かが死んでいたということにもなりやすい。
【戦闘面について】
戦闘は面倒な上に難易度が高い。最初はヒット&アウェイの戦術なら楽勝だと感じるだろうが、次第にリーチの長い攻撃を繰り出してくる敵が増えてくる。特にボスキャラは範囲の広い攻撃が多く、少しでも油断すると1発食らっただけで壊滅状態に追い
まれることもある。たとえ斜め前にいようが背後を取ろうが攻撃されたりするので距離を取った方が良い。が、ボス戦はザコ敵がウヨウヨしていたり罠を踏むことも多いためボスだけに気を取られていても痛い目に遭う。また、後半のステージになるにつれて狭い道が多くなるのだが、壁際に追い込まれると物理的に抜け出せなくなる。マス移動方式のゲームだとこれが厄介で、こうなると犠牲を覚悟で敵を倒すかメニュー画面からエスケープするかのどちらかである。
難易度Ⅲ以上だとザコ敵の攻撃でも即死する可能性があるため、慎重な立ち回りをせざるを得なくなるのでかなり時間がかかる。キャラが死ぬと拠点に戻って復活させる必要があり、アイテムも拾い集めて装備し直すハメになるのでさらに面倒なことになる。よって「いのちだいじに」の作戦が重要になるだろう。
終盤のステージに、こちらの視界外にいる時に瞬間移動して背後を取ってくる敵が音もなく湧いてくることがあるのだが、逃げ場のない状況でコイツが出てくるともうベースに戻るしか選択肢がない。難易度Ⅰであればゴリ押しで倒せるがそれでも時間がかかり面倒。
攻撃には通常攻撃とチャージ攻撃があるが、どちらも攻撃した後はクールタイムが発生し連続では攻撃できないためテンポが悪い。
一応クールタイムを減らすスキルはあるが、少なくとも序盤では習得できない。このクールタイムがあるせいで、攻撃後に距離を取ったり横や背後に回り込むヒット&アウェイの戦い方になり、これも作業ゲーの要素の1つである。
しかしチャージしながら移動するとスタミナの消費が速くなるため乱用はできない。長期戦になりがちなボス戦だと食料が無くなる場合もあり得る。が、ラスボス戦以外は逃走可能なので詰むことは多分ない。8人全員が死ぬとエクステンドマシン(蘇生の機械)を操作できる人間がいなくなるのでゲームオーバーになり、タイトル画面に戻されるが1人でも生きて帰れればいいのであまりゲームオーバーにはならない。
チャージ攻撃では敵の部位破壊(角や触手といった部分)を狙うことができる。
部位破壊に成功すると敵の行動が制限されたり、アイテムを落としたりする。
が、やたら部位の方にチャージ攻撃が当たるのは少々面倒だった。部位の判定はもっと狭くてよかった。
クリオネについて
クリオネ(Clione)とはクローン研究の中で生まれた寄生体のことで、クローン(Clone)との掛け合わせであろう。人間の中に移植すれば様々な効果を得られる。しかし使用しすぎると寄生体に殺されるので使うタイミングを選ぶことになる。敵にクローンの成れの果てであるゾンビのようなヤツがいるが、そいつらは大体クリオネが寄生している。個人的にはあまり使うことはなかった。チュートリアルで壁を壊すシーンがあるが、それ以降壊れそうな壁にクリオネを発動させても壊せない(汗)。何のために出てきたんだ?クリオネを発動させるためには、クリオネを移植したキャラをアクティブにした上に○ボタンを長押ししなければならず、ノンストップの戦いでそこまでやるのは面倒だし、どのキャラにどの種類のクリオネを移植したかすら把握できないので全然使いこなせなかった。
また、寿命の尽きる日にクリオネを発動させるとシルバーストという自爆技を出せるようになるが、これはもっと使うタイミングが無かった。
とにかく戦闘面に関しては評価は低い。
【ストーリーについて】
ストーリーは普通といったところ。大部分の謎はきちんと判明するのでそこは悪くない。
グロ要素(序盤に突然出て来る)やエグい表現などはそこそこあるので苦手なプレイヤーは不快に感じる可能性はある。まあこの系統のゲームはそこが醍醐味だと思うわけだが・・・。
しかしキャラの記憶を当たり前のように消去しているのはどうかと思う。一応子供時代の記憶を消す理由や必要性は提示されてはいるが・・・。
ダンガンV3でもそうだったが、記憶を簡単に操作できるとどうとでもなるのでできるだけやめて欲しい。
今作も、実は記憶違いだったということがあったし、夢なのか記憶なのかハッキリしない曖昧な部分もありこちらにとっては非常に分かりにくい。
今作はチャプターによって主人公が変わるというシステムになっている。7人のキャラはそれぞれ7つの大罪を背負っているということがエクステンドTVで示されるが、各章はその主人公と縁のある場所がダンジョンになり、因縁やトラウマを解消しながら進んでいくことになる。
ダンジョンを進むにつれてそれぞれのキャラの過去がエクステンドTVによって少しづつ明らかになっていくのは、モチベーションに維持につながるのでいいアイデアだと思う。ダンジョンの仕掛けを解いて敵を倒しながら進むのは先述の通り面倒なので帳消しになりそうだが・・・。まあそこはいいとして、問題なのは各キャラはそこまで大罪を犯してはいないということだ。
犯罪行為をした者もいないわけではないが、どのキャラも少なくとも自分から悪事を働いたわけではない。特に傲慢と怠惰と嫉妬のキャラは、やったことと大罪の意味が一致していない。というより犯罪さえ犯していない。無理やり7つの大罪にこじつけた感が強いと思ったが、実際エクステンドTVを作った黒幕が言うにはこじつけだった。
で、もっと酷い問題点があって、若干ネタバレになるのだが言わせてもらいたい。
各キャラクターの過去は、ストーリーの根幹部分とはほとんど関わりがない。
後半になってキャラたちの過去が判明するが、よく考えるとお前らの過去必要なくねー?ついでに各キャラの職業も関係性が薄いのが多い。花屋とか農家とか芸術家とか、ストーリー上には全く絡んでこない。暴食のストーリーは重要だったが・・・。農家は畑を作るという役割があったのでそこは良いと思うが、せめてそれなら大工とかシェフあたりも入れた方がゲーム上では役に立ちやすいはずだ。
必要だったのは小学生時代の記憶ぐら
で、全員その頃の記憶を封じられているが、それ以外の過去をわざわざ全員に見せる必要はないのではないかと思う。エクステンドTVは全員で見る義務はないため、トラウマや見られたくない過去があるキャラは一人でテレビを見れば良かったように思う。
例えば出版社の編集者や警察官なら、クローン実験の噂を聞いて調査しようとして犯罪に巻き込まれるとか、拉致されてクローンの実験台にされて今に至るとかそんな風な過去でも良かったのではないかと思うが・・・。
ミステリーというのは、些細な部分でも結局全て根幹に関わっていたというのが判明した時にカタルシスを得られるが、このゲームではあまりそれが感じられなかった。
無論重要な部分の謎はちゃんと説明されるので問題ないと言えばないし、クソゲーという訳でもないが、残念な部分と面倒なシステムが多かったというのが一番の印象か。
また、テキストのバックログがなかったのも結構痛い。これは改善されるべきだろう。
一応ザンキゼロという意味は最後に明かされる。
【クリア後について】
残念な知らせがもう一つある。
クリア後のオマケモードは今のところ確認できていない。
何故ダンガンV3では豊富だったクリア特典が全く無いのか?
チュンソフトでこのシステムなら不思議のダンジョンのような裏面を入れてくれると思ったがまさか何もないとは・・・。あるいは好きなキャラと絆を深め合うモードとか何もないのか?信じられない気持ちだ。
クリア後のセーブデータは拠点に戻ってはいるがラスト手前からであり、素材集めや経験値稼ぎなどをやり込んでいけということでしかないのか・・・。
もしかしたら追加ダウンロードコンテンツが出る可能性はあるのでこのゲームはまだ売るべきではないか。
【総評】
色々と惜しくて残念な箇所が多かったこのゲーム。
次はダンガン以上に驚愕するゲームを作って欲しい。
熱中度:A(ストーリーは悪くないがダンジョンでダレる)
感動度:A(ラストはまあまあ感動した)
驚愕度:A
作画度:A
爽快度:C
操作度:B-
難易度:SS
面倒度:SSS
総合:A-
決して悪いゲームではない。
しかしどう考えても長所よりも悪い部分が目立ってしまう。
さらに否が応でもダンガンロンパシリーズと比べてしまいがちで、実際それに及ばない印象が強い。
ストーリーは悪くなかったし、システムもサバイバル要素を考えるならわざと面倒なゲームにしたのだろうという感じがあるが、やはり爽快感やテンポが悪いと言わざるを得ない。斬新なシステムは評価したいが、あまり難しくて面倒だとモチベーションが維持できない。
しかしなんと言ってもフリーザ様と悟空の掛け合いはそれだけで聞く価値があると思うのでダンガンのノリが好きなら購入はアリだろう。
まだ希望は残っている。是非続編を作って欲しい。
こんにちは、ABEです!
最近の東京はいきなり湿度が低くなり、早くも猛暑終了?なんて話も囁かれておりますが
みなさんいかがお過ごしでしょうか。
さて今回は、プロジェクトEGG 7月の無料タイトルDLランキングを発表しちゃいますね!
1位 デビルフォース 後編 (コンパイル / PC-9801)
1994年にリリースされたブックタイプのディスクステーションVol.2に収録されていた剣と魔法の世界を舞台としたシミュレーションゲーム。前作『デビルフォース 前編』の続編となっており、今回は12人の個性的な傭兵が、ドルメーガを倒すために奮闘することになります。
ゲームはターン制のシミュレーションとなっていて戦闘時にはサイドビューの白熱するバトルを演出してくれます。またRPG要素もあり、戦闘で勝利すれば経験値を獲得。一定量の経験値を獲得することで傭兵たちはレベルアップし、より強力な攻撃を繰り出すことができます。
2位 ランダーの冒険 (コンパイル / MSX2)
1989年にディスクステーション春号に収録されたロールプレイングゲーム。ゲームランドの若き騎士であるランダーとなって、悪魔ネスティールバに支配された、マモルス王国を救う冒険に出発します。
コンパイルといえばランダーくんですよね!
3位 幻世快盗伝 (コンパイル / PC-9801)
1995年にディスクステーション#8に収録されていたRPG。アリババとその仲間を操作して、悪人退治に出発することになります。
幻世シリーズのひとつで、位置づけとしては『幻世喜譚』『幻世風狂伝』に続く幻世シリーズの第三弾です。
4位 RELICS (ボーステック / X1)
突如、海中より現れた遺跡を舞台に、精神体が活躍する異色のアクションアドベンチャーゲーム。主人公の生い立ちもゲームの目的も不明で、とにかく謎の多いタイトルとして話題になりました。
5位 ディープダンジョンII 勇士の紋章 (ハミングバードソフト / MSX)
1988年にリリースされたロールプレイングゲーム。前作で勇者ラルによって魔王ルウが倒されてから数百年後の話で、プレイヤーは勇者ラルの末裔として、復活したルウを再び倒す冒険に出ることになります。